有明の つれなく見えし 別れより
暁ばかり 憂きものはなし
壬生忠岑作 古今集より
田辺聖子現代語訳
<空には有明の月がつれなくかかっていた
あなたのそばにもっといたかったのに
明ければ帰らねばならぬ世の習い
ぼくは心残して帰った
あの日からというものぼくにとっては
暁ほどせつなく辛いものはないようになったんだ>
百人一首の30番目の歌です。音楽にハマる以前、とても
百人一首、好きでした。これだけは取ると思ってた歌が
4枚ありました。意味なんて解らなくてもとにかく好きだった。
時は流れ、わしは大人になってから、壬生忠岑に捧げる
オマージュらしきもの詠みました。
有明の 連れなく歩く 鶴見川
赤プリばかり 憂きものはなし
コバーン作
<かねてより狙ってたあのコと、赤プリのバーに出かけて
今宵こそむふふと思いきや、あのコは去って行き、ふと気が付けば
ひとり鶴見川に佇んで明け方の月をぼうっと見てる。
くそ何が「つるみ川」だ、わしは一人だよ。
あぁ、赤プリ、こんな疎ましいものはないじゃん>
昔の貴族階級の人は、有り余る時間で歌を詠んで暮らしてた、
のですかね?いいなあ。二三年でいいからそういう生活してみたい。